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林忠彦賞 笹岡さん(広島出身) 東日本大震災の写真冊子

 周南市文化振興財団は18日、2013年に発表された写真展や写真集などの年間最優秀作品に贈る「林忠彦賞」に、広島市安佐南区出身で東京都新宿区の写真家笹岡啓子さん(35)=写真=の写真冊子「Remembrance」(記憶)を選んだと発表した。

 受賞作は、東日本大震災の被災地を撮ったカラー214点。福島県浪江町内の除染作業などを継続的に撮影し、単なる記録写真を超えた構成で、自然の脅威と人間の生きる力が伝わってくる作品と評価された。

 笹岡さんは広島女学院高を卒業し、東京造形大に進学。09年には広島市の平和記念公園周辺を撮影した写真集も刊行している。笹岡さんは「林さんのように時代を象徴する写真を撮り続けたい」と受賞の喜びを語った。

 同賞は周南市出身の写真家林忠彦(1918~90年)を顕彰して91年に創設され、今回が23回目。105点の応募の中から、写真家の大石芳野さんら5人が選考した。(松尾直明)

(2014年2月19日朝刊掲載)

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