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　平和記念公園（広島市中区）そばにある広島の宿相生は、「原爆ドームに一番近い宿」を掲げる老舗旅館です。女将（おかみ）の小田富貴子さん（７９）の両親が原爆投下の翌１９４６年、相生橋のたもとで開業しました。５４年、現在地に木造２階建てを移転新築し、７０年に鉄筋７階建てとなりました。

　長年多くの修学旅行生を受け入れ、新型コロナウイルス禍前は年１５０～１６０校の小中高校が利用していました。学校から依頼があれば、小田さん自身が復興の歩みや平和への思いを伝えてきました。宿泊者数は今年に入って回復し、多くの子どもたちが宿を拠点に平和学習を再開しています。（小川満久）

（２０２３年３月２６日朝刊掲載）