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被爆2世ゲノム解析着手に期待 放影研諮問委

 放射線影響研究所(放影研、広島市南区)の研究内容を審議する科学諮問委員会は24日、3日間の審議を終え、オンラインで記者会見を開いた。放射線の遺伝的影響の解明につながるとして、被爆2世のゲノム(全遺伝情報)解析の着手に期待感を示した。

 記者会見に臨んだ共同座長の鈴木元・国際医療福祉大教授は、被爆2世のゲノム研究へ準備が進んでいる点を歓迎。「私たち自身も期待し、待ってきたのでうれしい」と述べた。放影研の丹羽太貫理事長は「所内審査の最後の段階」と明かし、被爆者や被爆2世の内諾を得ていくための態勢整備に言及した。

 科学諮問委は年1回あり、50回目。非公開での審議には日米の専門家11人が参加し、データを管理する研究資源センターの整備を急ぐ必要性なども提示した。

(2023年3月25日朝刊掲載)

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