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街路樹2000本 緊急点検開始 平和大通りで広島市

 広島市中区小町の平和大通りで22日夕に街路樹が倒れた事案を受け、市は24日、通り一帯の街路樹2千本余りの緊急点検を始めた。危険な樹木があれば専門家に調査を依頼し、必要に応じて対策を取る。

 中区と西区の職員が2~3人の班に分かれ、樹木の腐食や傾きをみる。初日、中区鶴見町ではクヌギやケヤキの幹を木づちでたたいたり、金属棒を突き刺したりして内部に空洞がないかチェック。幹を押して強度も確かめた。

 市中心部を東西に貫く平和大通りは1965年に約4キロが全線開通。戦後の財政難で市が広島県内の自治体に依頼した「供木運動」を機に、国内外から樹木が寄せられた。

 市によると、街路樹の多くは樹齢60年前後という。公園整備課は「緊急点検の完了時期は未定だが、市民の安全のため速やかに終えたい」としている。

 22日に倒れたのは高さ約16メートル、樹齢約60年のクヌギ。斜めに生え、自重に耐えられずに根元から折れたとみられ、走行中の乗用車1台にぶつかった。(川上裕)

(2023年3月25日朝刊掲載)

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