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袋町国民学校 1945年の卒業生 被爆死の友へ最後の法要

■記者 久行大輝

 袋町国民学校(現袋町小、広島市中区)を被爆前の1945年3月に卒業した生徒でつくり、被爆死した級友をしのんできた「袋町小20会」が6日、高齢化を理由に解散した。

 会の前身は1976年に約30人で結成し、約15年前に改称した。1999年に全5クラスの集合写真を見つけて卒業アルバムを作成。2005年には集合写真から遺影約40人分を複写して、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(中区)に登録した。

 この日は県内や大阪、東京から24人が母校近くの妙蓮寺に集った。法要を営み、校歌を合唱。平和記念公園(中区)の動員学徒慰霊塔に花もささげた。

 大半は現在76歳。病気などで集まりにくくなり、解散を決めた。法要も1976、1999年に次ぐ今回を最後とした。

 当時、約230人が卒業した。うち少なくとも70人が被爆死したという。世話人の今田宏行さん(76)=中区=は「寂しいが、これからも個々で慰霊を続けたい」と話していた。

(2009年7月7日朝刊掲載)

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