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憩う市民 笑顔満開 ゲートパーク開業

 31日、広島市中区の旧市民球場跡地にオープンした「ひろしまゲートパーク」。訪れた市民や観光客たちは屋外でイベントやランチを楽しめ、子どもも自由に遊べる憩いの場の誕生を喜んだ。

 この日はオープン前から約300人が並び、正午の予定だった開場が15分前倒しされた。訪れた人たちは「大屋根ひろば」の日陰やベンチ、芝生などでのんびりと食事やおしゃべりを楽しんだ。2歳の長男を連れたパート岡田友紀子さん(31)=中区=は「小さな子どもを安心して遊ばせられ、ゆっくり過ごすのにちょうどいい」と歓迎した。

 広場を囲む商業施設「シミントひろしま」では、一時、数十人の行列ができる飲食店も。4月から大学生の北来菜々美さん(18)=安芸区=は「県内初出店の店が楽しみで来た。球場跡地に何もなくてさみしかったので、遊べる場所ができてうれしい」とほほ笑んだ。

 オープニング記念の和太鼓演奏や、広島県内のご当地グルメのブースにも人だかりができた。旧市民球場でのラストゲームを観戦したという会社員稗方雄司さん(51)=福山市=は「思い出の地が活気ある空間に生まれ変わってうれしい」と感慨深そうだった。

 ゲートパークは球場がなくなり細ったこのエリアの人の流れを取り戻す期待も担う。近くの紙屋町地下街シャレオに約20年前から店を構えるそば店の小田由美子店長(61)は「球場が移り、周りの店は次々閉まった。ゲートパーク効果で活気が出てほしい」と望んだ。(新本恭子、向井千夏)

(2023年4月1日朝刊掲載)

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