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[広島サミット5・19~21] G7首脳に停戦求める ウクライナ 学者・作家ら31人宣言

 5月に広島市である先進7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、学者や作家、ジャーナリストたちのグループは5日、ロシアとウクライナの戦争の停戦に取り組むようG7の首脳に求める宣言を発表した。呼びかけ人の和田春樹東京大名誉教授たちが東京都内で記者会見し「武器の援助ではなく、交渉のテーブルをつくるべきだ」と訴えた。

 31人による宣言は「核兵器使用も原発を巡る戦闘の恐れもなお現実だ」と、即時停戦の必要性を強調。G7議長国の日本には、中国やインドとともに仲裁役を担うべきだと求めている。

 この日の会見には、ジャーナリストの田原総一朗さんたち6人が出席。広島の被爆2世の羽場久美子青山学院大名誉教授は米国による広島、長崎への原爆投下に触れ「停戦が遅れたために悲劇が起きた」と指摘。ロシアとウクライナの停戦には中国やインドとの連携が必要とし「日本が架け橋になるべきだ」と述べた。

 グループは宣言をインターネットで公開し、署名活動を開始。集まった署名と宣言文を4月下旬、日本政府やG7各国の在日大使館に提出する。また宣言を伝える新聞広告の費用をクラウドファンディングのサイト「グリーンファンディング」で募っている。(山本庸平)

(2023年4月6日朝刊掲載)

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