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@ひろしまサミットまで 39日 世界平和記念聖堂

 十字架を掲げた高い塔が目を引く世界平和記念聖堂(広島市中区)。原爆犠牲者を悼み、平和を祈る拠点に―と、広島で被爆したドイツ出身のフーゴ・ラサール神父(1898~1990年)が発案し、着工から4年後の1954年に完成しました。

 ラサール神父が建設のための寄付を世界中で呼びかけ、約1億円を集めました。中には約5千万円を寄付した米国の実業家もいたそうです。

 設計は、近代日本を代表する建築家の村野藤吾さん(1891~1984年)。ドイツの鉄鋼会社から贈られた四つの鐘が日々鳴り渡り、65枚のステンドグラスが彩りを添えています。2006年に国の重要文化財に指定されました。(桑島美帆)

(2023年4月10日朝刊掲載)

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