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[広島サミット5・19~21] 「Y7」代表団 学生と交流 平和やエネ転換議論

 5月に広島市である先進7カ国首脳会議(G7サミット)を前にG7各国出身の若者たちが集う「Y7サミット」の代表団が7日、市内で県内の大学生と交流した。9~13日に東京都内で討論と政策提言をするのに先立ち、原爆被害の実態を学ぶプログラム。官民でつくる広島サミット県民会議が招いた。

 日本と欧州連合(EU)を含めた約30人で、30代以下の官僚や研究者ら。この日は叡啓(えいけい)大(中区)を会場に、広島大や福山大など県内10大学の学生と平和、安全保障、エネルギー転換、ジェンダー平等の4テーマに分かれて議論した。

 「平和」について参加者は、核兵器問題に関する教育や各国での歴史継承の大切さを強調した。LGBTQ(性的少数者)への理解を深める教育の必要性も指摘した。安田女子大4年の佐々木彩乃さん(21)は「広島では平和の問題といえば原爆だが、飢餓や貧困など多様な課題が出された」、フランス出身のアミン・メサルさん(24)は「平和や安全保障について被爆地の若者と価値観を共有していると感じた」と話した。

 Y7サミットはG7サミットの公式付属会議と位置付けられており、非営利団体「G7/G20 Youth Japan」が主催。政策提言をまとめG7の首脳たちに提出する。8日は原爆資料館を見学し被爆者の証言を聞く。(湯浅梨奈)

(2023年4月8日朝刊掲載)

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