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@ひろしまサミットまで 31日 寄贈資料

 広島市中区の原爆資料館は被爆の実態を伝える資料を広く収集しており、被爆75年の2020年度には全国から307点の寄贈を受けました。老いた被爆者や遺族から「後世に残したい」と寄せられる物も多く、犠牲者の遺品の弁当箱や衣類、当時の日記など実物の資料2万2千点、写真7万点などを所蔵しています。

 中には、故中沢啓治さんが11年に寄せた自伝的な漫画「はだしのゲン」の原画や掲載誌もあります。「原爆のむごさやゲンが願い続けた平和の尊さを伝えてほしい」と語っていた中沢さんは12年に73歳で亡くなりました。資料館は企画展などでゲンの原画や複製を展示し、戦争への怒りや原爆の苦しみを伝えています。(宮野史康)

(2023年4月18日朝刊掲載)

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