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[広島サミット5・19~21] 休校 共働き世帯困惑 放課後児童クも休み シフトは既に…

保育休園に教員苦慮 給食は全校休止

 広島市であるG7サミット会期の前後1日を含む5月18~22日、市中心部の学校が臨時休校となることを受け、働きながら小さな子を育てる保護者に戸惑いが広がっている。放課後児童クラブも休みとなるため働き方の工夫が避けられず「コロナ禍の再来の気分」との声も出ている。

 「5月の職場のシフトは既に組まれた時期。もっと早く決めてほしかった」と西区の看護師女性(41)。小学2年の長男(7)が通う学校は休校となり放課後児童クラブも休みになる。「ママ友で分担して子どもを預かり、平日3日間を回そうかと話している」という。

 市教委が臨時休校を要請した小中学校は計37校で、中区の全校と東、南、西区の一部を含む。対象校の放課後児童クラブも原則休みだ。大規模な交通規制に伴う影響を考慮したという。エリア外も校長判断で休校とするケースがある。

 休まない学校にも新たな不安材料がある。西区のある小学校長は「子育て中の教職員がそろうかどうか」と心配する。市が市内の全保育園・認定こども園の保護者に登園自粛を求めたからだ。「休校しないと決めた後に登園自粛の話を知った。子どもを保育園に預けている教員が出てこられるか心配」と打ち明ける。

 交通規制で食材や調理員を確保できない可能性を踏まえ、給食は市全域で中止となる。「弁当持参ときたか…」と小学6年の子どもを育てる安芸区の会社役員女性(45)はため息をつく。

 小学1年と4年の子どもがいる南区の会社員女性(46)は「在宅勤務が受け入れられなければ有給休暇を取るしかない。習い事も休みになり、コロナ禍が再来したようでうんざり」と肩を落とした。(加納亜弥、新本恭子)

(2023年4月19日朝刊掲載)

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