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連載・特集

@ひろしまサミットまで 25日 原爆の爆風

 米国が投下した1発の原爆。その爆弾が生み出したエネルギーの半分は「爆風」だったとされています。爆心地の風速は推定で毎秒約440メートル。半径1・8キロの範囲の多くの建物を吹き飛ばしました。

 すさまじさは建物の痕跡からうかがえます。爆心地から1・5キロにあった広島赤十字病院本館の窓枠は爆風で大きくゆがみ、今の広島赤十字・原爆病院(広島市中区)のそばにモニュメントとして残っています。2・1キロ離れた広島東照宮(東区)の本地堂(ほんじどう)では、修復工事で2021年12月に柱上部に不自然なひび割れが見つかりました。調査した専門家は爆風による破損とみており、東照宮は「被爆の実態を後世に伝えたい」としています。(宮野史康)

(2023年4月24日朝刊掲載)

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