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　広島市で５月にある先進７カ国首脳会議（Ｇ７サミット）を前に、主会場のホテルがある広島市南区元宇品町の海岸沿いで仮設フェンスの設置が進んでいる。会議を間近に控え、普段は散歩や釣りが楽しめる海岸に物々しい雰囲気が広がっている。

　フェンスは、宇品島南西部にある海沿いの遊歩道に据えられた。高さ約３メートルで、上部は海側に傾き、島への立ち入りを阻む構造になっている。柱は地面に埋めず、仮設の土台で支える。地元住民らによると、今月上旬に工事が始まった。

　主会場のグランドプリンスホテル広島そばから、宇品灯台そばまでの約３８０メートル（１８日時点）にわたって工事が進められた。設置した外務省は、設置範囲や期間などは警備上の理由で公表しないという。

　既に、釣りや磯遊びができなくなっている区域もある。潮干狩りに訪れた広島市中区の７０代男性は「いつもの場所にはもう入れなかった。仕方ないですね」と話していた。（奥田美奈子）

（２０２３年４月２４日朝刊掲載）