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連載・特集

@ひろしまサミットまで 26日 熱線とやけど

 原爆投下時の爆心地の地表の温度は3千~4千度に達し、半径2キロ以内のほぼ全ての建物が焼け落ちました。鉄が溶け出す温度の2倍以上に当たり、約3・5キロ先にいた人でもやけどを負うほどの威力でした。

 大やけどを負った顔や腕には、皮膚が盛り上がるケロイドの痕が残りました。からかわれたり差別されたりし、傷痕を隠そうと夏でも長袖で過ごす被爆者もいました。

 1955年、ケロイド治療のために岩国空港から広島の被爆者が渡米しました。「原爆乙女」「ヒロシマ・ガールズ」と呼ばれた25人の女性たちは国内外のメディアから注目され、心身に刻まれた原爆被害の実態を伝えました。(宮野史康)

(2023年4月23日朝刊掲載)

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