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広島駅ビル「不審物」騒ぎ トイレに紙袋 新幹線見合わせ

 25日正午ごろ、広島市南区のJR広島駅内の商業施設エキエ2階で「男子トイレに不審物がある」と利用者から警戒中の警察官に通報があった。広島県警によると、トイレ内で紙袋が見つかり撤去した。調べた結果、落とし物と判明し、危険性はないとみている。安全確保のため、買い物客たちは施設から避難。山陽新幹線も運転を見合わせるなど、5月に先進7カ国首脳会議(G7サミット)を控えた広島の玄関口は一時騒然とした。

 県警などによると、見つかったのは高さ50センチ程度の手提げ袋で、男子トイレ内の床にあった。県警は危険性を考慮し、機動隊のテロ対策などの専門部隊を派遣。同日午後4時20分ごろに不審物を撤去し、詳細を調べるため市外の陸上自衛隊施設に運んだ。袋内には食品やノートが入ったアタッシェケースがあった。警察に遺失物届が出ていたという。

 エキエを管理する中国SC開発(南区)によると、不審物発見を受け、急きょ従業員や客を避難誘導した後に施設を閉鎖。撤去後に営業を再開した。JR西日本は山陽新幹線新大阪―博多間で約1時間40分にわたって運転を見合わせ、上下9本が運休、同43本が最大1時間45分遅れ、約2万2700人に影響が出た。

 G7サミットは広島市で5月19~21日にある。要人警護などを担う県警は、警視庁など県外の警察から応援派遣も受けて広島駅や平和記念公園(中区)など市内各所で警戒を強化している。

(2023年4月26日朝刊掲載)

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