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震災後の君は? 中学生800人インタビュー きょうから広島で「上演」

 東日本大震災と福島第1原発事故を経た日本社会をどう捉え、どう変えるか―。東北の被災地や被爆地広島の中学生へのインタビューを素材に、観客一人一人が考え、意見を発する実験的な演劇が3日から、広島市にやってくる大型車両の中で催される。

 演出家の高山明さんが率い、新しい演劇表現に挑む「Port(ポルト)B」(東京)による公演。関東や東北を巡ったのに続き、広島入りする。

 トラックを改造したキャラバンカーの中で、生徒へのインタビューをDVDで鑑賞できる。「朝ご飯は何だった?」「震災の前後で変わったことは?」「この先戦争が起きると思う?」…。たわいない質問も深刻な話題も投げ掛け、中学生の感性が捉えた日本の今を浮き彫りにする。

 取材した生徒は全国で約800人に上り、DVDも同数ある。観客はその中から自由に選んで鑑賞した後、自分もアンケート用紙の質問に答え、演劇に「参加」する。

 作品名は「Referendum―国民投票プロジェクト」。PortBメンバーの田中沙季さんは「公演を通じて集まる声を国民投票になぞらえた。合意形成の新しいあり方を示せれば」と話している。

 3、4日は中区新天地のアリスガーデン、5日は中区東千田町の東千田公園にキャラバンカーが入る。いずれも正午から午後8時まで。無料。田中さんTel070(6435)7555。(道面雅量)

(2014年3月3日朝刊掲載)

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