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@ひろしまサミットまで 21日 「黒い雨」

 米軍による広島への原爆投下後、火災によるすすや放射性物質を含んだ「黒い雨」が広範囲で降りました。水を求める被爆者の中には、口を思いきり開けて喉の渇きを潤そうとした人もいた―。被爆者の高蔵信子(あきこ)さんが描いた絵が、原爆資料館(広島市中区)に展示されています。

 国は1976年、爆心地から広島市北西部にかけての全長約19キロ、幅約11キロの楕円(だえん)形の範囲内を援護対象区域に指定。区域内で雨を浴び、がんなど11種類の病気のいずれかを発症した人に被爆者健康手帳を交付してきました。昨年4月に導入された国の新基準で援護対象が広がりましたが、手帳を申請しても却下される人が続いています。(伊藤友一)

(2023年4月28日朝刊掲載)

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