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東日本大震災から3年 西崎准教授 福島の現状・支援語る 広島市中区

 福島第1原発事故から3年を迎えるのを前に、福島の現状や支援策を考える催しが2日、広島市中区の市男女共同参画推進センターであった。子どもの支援活動を続ける福島大の西崎伸子准教授(地域研究)の講演に、約150人が耳を傾けた。

 西崎准教授は、除染が進まないため、子どもの遊び場が屋内に限られる地域が依然あることを報告。「小学生以上は遊びも多様。成長段階に応じた対策が必要だ」と述べた。食の安全にも触れ、「どの情報を頼ればいいのか消費者は迷う。信頼できる検査体制の確立が急務」と訴えた。

 講演に続き、参加者は10人程度の班に分かれて意見交換。「放射線の健康被害の調査を急いでほしい」「福島の現実を放置してはいけない」などの声が上がった。

 県内の女性団体などと広島市が「国際女性デー」(8日)に合わせ企画。市嘱託職員の出口久美子さん(51)=東区=は「福島の問題を考え続けることが復興につながる」と話した。(加納亜弥)

(2014年3月3日朝刊掲載)

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