×

ニュース

WFC創設者の資料 米で調査 服部副理事長帰国

 NPO法人ワールド・フレンドシップ・センター(WFC、広島市西区)から派遣され、米オハイオ州のウィルミントン大平和資料センター(PRC)で資料調査に当たっていた服部淳子副理事長が帰国した。かつて広島から寄贈した原爆関連図書の目録やWFC草創期の文書などを入手。両センター内部で共有する仕組みを整えた。

 「広島・長崎記念文庫」を備えたPRCは、WFC創設者で米国の平和活動家バーバラ・レイノルズさん(1915~90年)が、1969年に広島から帰国した後、75年に開設した。協力要請を受けた当時の原田東岷・WFC理事長は、広島市の協力も得て平和団体などを集め「ヒロシマを知らせる委員会」を発足。書籍や資料を米国に贈った。WFCメンバーも日本語文献の英訳などで協力した。

 服部さんは現地に約1カ月滞在し、レイノルズさんが広島の平和運動やWFC創設への思いをつづったメモや、原田氏らとやりとりした書簡も確認。500件以上をスキャンし保全について協議した。服部さんは「バーバラさんがなぜここまでヒロシマを伝える活動に尽くしたのか、資料から分析し、活用策を探りたい」と話す。(森田裕美)

(2023年5月1日朝刊掲載)

年別アーカイブ