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[広島サミット5・19~21] ドーム 対岸から望む G7首脳 慰霊碑献花後 政府方針

 政府は、5月の先進7カ国首脳会議(G7サミット)で広島市中区の平和記念公園を訪れる各国首脳に原爆ドームを見てもらう方針を固めた。原爆資料館の視察や被爆者との面会と同じサミット初日の19日を予定。対面する被爆者は広島に加え、長崎も含む複数人とする案が浮上している。

 関係者によると、原爆慰霊碑への献花を終えたG7首脳が北の方角に進み、原爆の子の像の向かい側から原爆ドームを眺める案が有力視されている。岸田文雄首相の強い意向だという。2016年のオバマ米大統領(当時)が平和記念公園を訪れた際と同じ動線となりそうだ。

 政府は同じ日に、首脳による原爆資料館の遺品見学や被爆者との面会を予定。広島、長崎の惨禍を知る被爆者を招く検討を進めている。サミットに合わせたバイデン米大統領の長崎訪問に期待する声があった点を踏まえたとみられる。

 サミット初日は、広島市南区のグランドプリンスホテル広島での討議に加え、廿日市市の宮島への首脳訪問も組み込む。インドや韓国などの招待国は20日から加わり、最終日の21日は首相が記者会見する予定だ。(樋口浩二)

(2023年4月29日朝刊掲載)

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