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前身校の慰霊碑 観音高生が巡る 中区

 広島市西区の観音高3年生約230人が28日、中区の平和記念公園を訪れ、前身の旧広島二中の原爆慰霊碑などを見て回った。入学以降、新型コロナウイルス禍で思うような平和学習ができなかった中、被爆の実態に触れ、戦争の悲惨さを後世に伝える大切さをかみしめた。

 原爆ドームや平和の鐘を含め、事前に調べ学習をした9カ所を巡った。広島二中の慰霊碑前では、生徒や教員300人以上が犠牲になったことなどを発表し合った後、碑に刻まれた名前を確認していた。

 同校では例年、平和学習として1、2年生が広島二中の犠牲者を悼む合唱曲の鑑賞などをする。しかし今の3年生はコロナ禍で中止や内容変更を余儀なくされた。今回のフィールドワークは初めての企画という。

 山場渓生(けいせい)さん(17)は「二中のことを知らない人も多い。後輩の私たちが伝えなければならない」と気持ちを新たにしていた。(上田光)

(2023年4月29日朝刊掲載)

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