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平和貢献の志たたえる 国際交流奨励賞 3団体を表彰

 公益財団法人ヒロシマ平和創造基金(理事長・岡谷義則中国新聞社社長)の国際交流奨励賞表彰式が3日、広島市中区の中国新聞ビルであった。国境を超えて地道に平和貢献に取り組んでいる広島市内の3団体に表彰状と奨励金(10万円)が贈られた。

 被爆樹木の種や苗を国内外に届けているグリーン・レガシー・ヒロシマ・イニシアティブ(中区)のナスリーン・アジミ共同代表(54)は「世界中の人と力を合わせて平和な世界を築けるよう願っている」と日本語であいさつ。渡部朋子共同代表(60)は国連訓練調査研究所(ユニタール)との連携に触れ「国連の機関と市民が一緒に活動できているのがうれしい」と述べた。

 サラーム(パレスチナの女性を支援する会)=西区=は、パレスチナの女性が作る刺しゅう製品をフェアトレードで販売したり、現地の様子をブログや会報誌で伝えたりしている。神垣しおり代表(55)は「パレスチナは今も移動の自由さえない状態。奨励金は全て現地女性の自立のために使いたい」と喜んでいた。

 1984年に設立し、平和記念公園(中区)を英語でガイドする平和のためのヒロシマ通訳者グループ(中区)の小倉桂子代表(76)は「30周年の記念事業に使いたい」。今夏を目標に本の出版を計画する。

 この賞は、広島国際文化財団が98年に創設。昨年度から同基金が引き継いだ。今回は応募のあった7団体3人から、理事と有識者計5人の選考委員会で受賞者を選んだ。(二井理江)

(2014年3月4日朝刊掲載)

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