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広島サミット5・19~21] 首脳メッセージを碑に 広島市とRC 比治山公園に計画

 広島市で5月にある先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、各国首脳が寄せる「平和へのメッセージ」を記念碑にし、南区の比治山公園に置く計画があることが1日、分かった。次代に伝えるため、市とロータリークラブ(RC)が準備を進めており、11月の設置を目指す。

 日本政府は、各国首脳による原爆資料館(中区)の視察を調整しており、実現すれば、館内で記帳する流れになるとみられる。

 計画では、記念碑1基ずつにG7首脳のメッセージを日本語と英語で刻み、広島訪問時の写真を添える。碑は市が市内各所に据える「原爆被災説明板」(高さ145センチ、幅71センチ)と同じ形を想定。比治山公園内で今夏に完成する新たな展望施設と富士見台展望台、ムーアの広場の3カ所へ置く予定という。

 広島、山口両県の72のRCでつくる「国際ロータリー第2710地区」が企画し、市に提案した。碑の製作費を加盟RCに募り、完成後に市へ寄贈する。市は50万円をかけて碑の基礎工事を担う。

 碑は10基建てる予定で、G7首脳のほか、過去に原爆資料館を訪れ、芳名録にメッセージを残した政治家や著名人も候補に挙がっている。RCの検討メンバーが選考した上で、最終的に市が決める。

 2710地区事務局は「各国首脳のメッセージを碑に残すことで世界に発信し続け、平和への種をまきたい」としている。(川上裕)

(2023年5月2日朝刊掲載)

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