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露出ごみ シートで覆う 米軍岩国基地「区画造成中」

 岩国市の米軍岩国基地の敷地内で過去に埋めたとみられる大量のごみがむき出しになっている問題で、基地側は3日までに、ごみが露出していたのり面の大半をシートで覆った。基地側は区画造成中とし、「廃棄物が露出しているのり面に一時的に保護材をかけた」としている。

 住民などによると、基地側は2日から3日にかけて、のり面をシートで覆う作業を実施。重機でのり面の周囲を掘り起こし、タイヤなどのごみを含む土砂をダンプカーで運ぶ様子も見られた。

 基地側は中国新聞の取材に対し、「日本政府の環境基準にのっとった区画造成の計画の一環」と説明。その上で「区画の景観についての懸念にも対処している」と、シートをかぶせた狙いを回答した。今後については「改良作業を継続し、完了まで外観は変わり続ける」とした。

 のり面は市道に面した基地北側にあり、基地内のリサイクルできないごみが埋められていたとみられる。基地側が工事でのり面を削ったため、長さ約300メートルにわたって缶やタイヤ、プラスチック類のごみが露出。市から情報提供を受けた中国四国防衛局が2021年末に基地側に対応を求めたが、放置されていた。(和田木健史)

(2023年5月4日朝刊掲載)

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