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憲法と暮らし 中区で理解深める活動 選挙や表現の自由 歌劇で

増税など賛否問うシール投票も

 憲法記念日の3日、憲法と私たちの暮らしとの関わりや今後の在り方などについて考えるイベントが広島市内であった。ミュージカルの上演や街頭活動などを通じて、市民たちが憲法への理解を深めた。

 中区の県民文化センターでは、「マイライフマイ憲法」と題して憲法を考える集会があった。弁護士などでつくる実行委員会が毎年、この時期に開いており、今年は地元の教員や福祉施設の職員たち約40人が憲法をテーマにした新作のミュージカル「広島・天使のうた」を上演した。

 ストーリー仕立てで、生活保護制度や選挙制度、表現の自由などを憲法が保障していると紹介。オリジナルの歌やユーモラスなセリフに動きも交えて紹介し、約450人が拍手を送った。長年イベントの運営に携わり、昨年9月に亡くなった広島敦隆弁護士(「黒い雨」訴訟の元弁護団長)を悼む歌も披露された。

 中区の元安橋では、市民グループ「ヒロシマ女たちの会」が、敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有や増税への賛否をシール投票で尋ねる街頭活動をした。呉市溝路町の高田一夫さん(74)は「日本でも軍拡の動きを感じてしまう。被爆地出身の岸田(文雄)首相は、いかなる核兵器も認められないことを全世界に示すべきだ」と訴えた。 (岸慶太)

(2023年5月4日朝刊掲載)

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