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平和学習感想を破棄 広島市観光ガイド協役員 9通開封せずに

 修学旅行生を案内する広島市観光ボランティアガイド協会の役員男性(68)が昨年3月、県外の中学生がガイド男性(75)に宛て感想をつづった手紙9通を、開封せずに捨てていたことが5日、分かった。中学校側には、栗栖光恵会長が電話で謝ったという。

 協会などによると、役員は同月上旬、ガイド男性宛ての封筒を中区にある協会事務所で発見。男性が直前に退会していたことから、封筒ごと破り、ごみ袋へ捨てたという。数日後に別の会員の指摘で発覚。役員は残っていた手紙をテープでつなぎ直して男性に届け、謝罪した。

 手紙には「平和の尊さを学びました」などと平和学習の感想や、お礼が書いてあった。

 役員は中国新聞の取材に「平和への思いを踏みにじる軽率な行為で反省している」と話した。男性は「被害者は子どもたち。二度と起こらないようにしてほしい」と求めている。(明知隼二)

(2014年3月6日朝刊掲載)

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