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[広島サミット5・19~21] 核対応 G7役割は 都内でシンポジウム

不拡散へ日本に期待

 広島市でのG7サミットを前に11日、核の脅威をテーマにしたシンポジウムが東京都内であった。ロシアによるウクライナ侵攻を踏まえ、G7と議長国の日本の役割について議論した。

 大学教授やシンクタンクの職員たち日米の5人がパネル討論した。核兵器を放棄したウクライナが攻められたことから、新たに保有しようとする国が今後増える危険性を指摘。核軍縮・不拡散への議論を日本が主導するよう求めた。侵攻で標的とされた原発の安全性確保については、国際法の改正などG7として訴えるべき内容を議論した。

 長崎大核兵器廃絶研究センター副センター長の鈴木達治郎氏は「長期的には核抑止に依存しない安保政策を目指してほしい」と強調。米シンクタンク「核脅威イニシアチブ」のロス・マツキン氏はかつて広島市中区の原爆資料館を訪れ、被爆者の話を聞いた経験から「被爆の実相を首脳が知ることで、望ましい方向に進んでいく」と述べた。

 笹川平和財団(東京)の主催。オンラインと合わせて開き、会場では約40人が聞いた。(山本庸平)

(2023年5月12日朝刊掲載)

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