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　島根県の溝口善兵衛知事は７日、中国電力が島根原子力発電所（松江市鹿島町）２号機の再稼働に関連して、地元自治体向けに松江市で１０日開く説明会について、記者会見で「（開催を）聞いてない」と答えた。説明会は溝口知事が中電に要望し実現。県も参加予定だが、担当課が伝えていなかった。重要な情報がトップに伝わらない連絡体制に、市民から「大丈夫か」との声が上がっている。

　説明会は、２号機の再稼働に向けた安全審査の申請を昨年１２月に県が了解する際に、知事が要請した。今回が初開催で、中電が原子力規制委員会の審査状況を説明する。

　この日、中電が報道向けに配った資料に島根県が参加予定と記されていたのを受け、会見で記者が参加の有無を聞いた。溝口知事は「出るとか、あるとか報告を受けてない」と答えた。

　日程は、県原子力安全対策課が２月２０日から中電と調整。今月５日に開催を決めた。同課は「近々に決まった事なので知事に伝えていなかった」としている。市民団体「さよなら島根原発ネットワーク」の杉谷肇共同代表（７２）は「お粗末。こんな連絡体制では県民として不安だ」と絶句していた。（川井直哉）

（２０１４年３月８日朝刊掲載）