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[広島サミット5・19~21] 本番モード 報道拠点開所 首相 平和公園で首脳出迎えへ

 広島市で19日に開幕する先進7カ国首脳会議(G7サミット)に向け、政府は13日、広島県立総合体育館(中区)に設けた「国際メディアセンター」の開所式をした。18~22日に報道機関の取材拠点となり、国内外の記者たちに原爆被害の実態や県産品の魅力を伝える。視察した岸田文雄首相は、開幕日に各国の首脳夫妻を平和記念公園(中区)で裕子夫人と共に出迎える考えを明らかにした。

 開所式で岸田首相は「日本の歴史で最も重要なサミットになる。議論をリードし、核兵器のない世界に向けた取り組みを進める」とあいさつ。サミット運営を支える学生ボランティアを代表して広島大4年の江田陽哉(はるや)さん(21)が「新型コロナウイルス禍で、対外的な活動が困難だったので緊張もあるが、成功に貢献したい」と意気込みを語った。

 メディアセンターには会見室などがあり、国内外の記者2千~3千人が詰める見通し。広島情報センターも設け、被爆前後と現在の街並みを写したパノラマ写真を展示。地酒や工芸品なども紹介する。

 岸田首相は式後、平和記念公園も視察し、記者団の取材に「被爆の実相をしっかり伝えていくことは核軍縮に向けたあらゆる取り組みの原点だ」と強調。開幕日に加え、最終日の21日には招待国の首脳や国際機関の長と共に公園を訪れると明かした。オンライン出席の可能性が浮上していたバイデン米大統領の来日日程に関しては「変更があると、米国側から連絡は来ていない」と述べた。(河野揚、宮野史康)

(2023年5月14日朝刊掲載)

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