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[広島サミット5・19~21] 戦争なくす大切さ訴え 東京 被団協などサミット前集会

 広島市で始まる先進7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、過去の戦争被害を体験者たちが語るイベント「ノーモア・ヒバクシャ、ノーモア・ウォー」が13日、東京都内であった。被爆者やシベリア抑留の経験者たち5人が悲惨な記憶などを語り、戦争をなくす大切さを訴えた。

 日本被団協や全国空襲被害者連絡協議会などでつくる実行委員会が開き、オンラインも含めて約100人が参加した。長崎で5歳の時に被爆した日本被団協の木戸季市事務局長(83)は「真っ黒な街に死体がごろごろ転がっていた」と証言。長引くロシアのウクライナ侵攻を念頭に「武力ではなく対話で解決する外交が大事だ」と語った。

 シベリアに3年抑留された西倉勝さん(98)=相模原市=もウクライナの戦禍に心を痛めているとし「今回のサミットを機に終わらせてほしい」と求めた。

 広島サミットで議長を務める岸田文雄首相に核兵器禁止条約への署名・批准などを求めるアピールも採択した。終了後の記者会見で、日本被団協の田中熙巳代表委員(91)は「核兵器は絶対悪。使われた場合の恐ろしさをしっかり伝えてほしい」と望んだ。(樋口浩二)

(2023年5月14日朝刊掲載)

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