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　松野博一官房長官は１５日の衆院決算行政監視委員会で、岸田文雄首相を取り上げた米誌タイムを巡り、「核兵器のない世界」を掲げる首相の理念と防衛力強化について「矛盾するものではない」と答弁した。同誌は矛盾するとの意見があると報じ、電子版の見出しは一時「平和主義だった日本を軍事大国に変える」だった。

　立憲民主党の柚木道義氏の質問。岸田政権が進める防衛力強化や、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）が日本に連絡事務所を設ける方向で検討中であることを念頭に「タイム誌がこのような評価をするのは、ある意味当然ではないか」とただした。

　松野氏は見出しについて「中身と乖離（かいり）がある」と、タイム社に指摘したことを説明。「記事全体として見れば、（首相の）説明が反映されていると受け止めている」と述べた。（山本庸平）

（２０２３年５月１６日朝刊掲載）