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核廃絶へ指導力を 公明、首相に提言

 公明党の山口那津男代表ら同党国会議員5人は16日、岸田文雄首相を官邸に訪ね、広島市での先進7カ国首脳会議(G7サミット)に向けた提言書を手渡した。核兵器を持つ五大国が昨年1月に出した「核戦争に勝者はない」とする共同声明の再確認など、サミットで首相がリーダーシップを示すよう促した。

 提言は、核兵器のない世界に向け日本政府の具体的な行動の必要性を強調。米国、中国、ロシア、英国、フランスの首脳による共同声明を改めて確認することに加え、G7首脳が原爆資料館(中区)の見学や被爆者と対話する機会を設けることなどを求めている。

 核兵器禁止条約の議論に「背を向けるべきではない」とも指摘。ことし11月に米ニューヨークである第2回の条約締約国会議へのオブザーバー参加を求めた。非公開の会談で首相は「どれも重要なポイントだ。努力する」と答えたという。山口氏は報道陣に「G7サミットを、核軍縮を進める契機にし、核廃絶への明確な道筋を示してほしい」と話した。(口元惇矢)

(2023年5月17日朝刊掲載)

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