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記念品に広島の技 備後デニムのバッグ 折り鶴再生紙メモ帳

 広島市で19日に開幕する先進7カ国首脳会議(G7サミット)の記念品に、福山市特産のデニムを使ったバッグなど、広島県内の事業者の製品が相次いで採用された。各国の代表団や報道関係者に贈られる。事業者は、製品の幅広い魅力発信に期待している。

 福山市内の7社が共同製作した「サミットバッグ」はA4判の書類が入る大きさ。生地は、カイハラと中国紡織、坂本デニム、篠原テキスタイル(いずれも福山市)の4社が作った。黒色と和紙の糸を織り込んだもの、伝統の刺し子風の模様の3種類のデニムをつなぎ合わせている。

 バッグの中には、松田製袋(広島市中区)が手がけた折り鶴の再生紙を使ったメモ帳や、光(同)のハト形に圧縮したタオル、県産の間伐材を使ったタンブラーなど、計5品を入れて配る予定。各国代表団にはモルテン(西区)のサッカーボールも贈る。篠原テキスタイルの篠原由起社長は「産業が集積する備後という産地の個性を詰め込んだバッグ」と話す。

 外務省によると、サミットでは記念品を配るのが慣例で、国内での開催時には開催地の特色を生かした品を準備してきた。今回についても「広島を中心とした日本の魅力が伝わり、環境にも配慮したもので、業務でも使える実用的な文房具などを選んだ」と説明している。

 広島サミットへは代表団と報道陣合わせて数千人の来訪が見込まれており、全員に配る数をそろえたという。篠原社長は「デニムなど日本の製品の面白さを感じてもらうきっかけになれば」と期待している。(筒井晴信)

(2023年5月17日朝刊掲載)

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