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　広島市で１９～２１日にある先進７カ国首脳会議（Ｇ７サミット）が間近に迫り、市内の商業施設が期間中の営業態勢を見直している。大規模な交通規制の影響で客が減るとみて休業する店や、物流の停滞を避けようと宅配サービスを停止するスーパーもある。タクシー会社は通常営業が目立つ。

百貨店・専門店

　広島三越（中区）は屋上のビアガーデンを１９～２１日に休業する。業者がビールの出荷を止め、スタッフの通勤も難しいとみて判断した。既に団体客の予約も入っていたが、電話で休業を伝えた。「夏本番はこれから。２２日以降しっかり営業する」としている。

　福屋（中区）は広島駅前店（南区）のビアガーデンを１８～２２日に休む。テロ対策として、この期間は広島駅前店と八丁堀本店（中区）の屋上を閉鎖する。「安心して来館してもらうため」と理解を求める。両店とエールエールＡ館の地下２階専門店街は、閉店時刻を午後６時半に早める。

　各国首脳が訪れる平和記念公園近くのそごう広島店と地下街シャレオ、専門店街パセーラは通常通り営業するが、一部のテナントは自主的に休業を判断した。シャレオで韓流グッズを販売するＫ―ＰＯＰプラザヒロシマは１９、２２日に休む。八木久社長は「厳重な警戒態勢の中で買い物に来る人は少ないだろう。『開店休業』状態になるなら休んだ方がいい」と話す。

スーパー

　イズミ（東区）は１８～２２日、ゆめマートサンモール（中区）の閉店を１～２時間繰り上げ、午後８時にする。他の主要なスーパーやコンビニは、多くが通常通りの営業を予定している。

　フジ・リテイリング（松山市）のネットスーパーは１８～２２日、広島市を中心に一部地域への配送を止める。イオンリテール（千葉市）は西区や佐伯区などへの配送を休止。フレスタ（西区）も同じ期間、宅配の受注件数に上限を設ける。サミット会場のある南区宇品地区の一部と中区への配送は取りやめる。

　スーパーなどで顧客が買った商品を宅配する広島発祥のウィルポート（東京）のサービス「ブラウニーさん」は１９～２１日、広島市の中、南、西、安芸、佐伯の５区と廿日市市の全域、東区と広島県坂町の一部で停止する。「顧客の多くは高齢者や子育て中なので、休止は最低限にしたい」として１８、２２日は営業する。

タクシー

　広島市内に拠点を置くタクシー会社は通常営業する見通しだ。地場タクシー大手の広島第一交通（西区）は特に営業制限は設けない。通行止めを想定して、到着が遅れる可能性があることは顧客に伝えている。つばめ交通（東区）は予約を受けた際、早めに出発するよう利用客に勧めている。（森岡恭子、村上和生、加田智之）

（２０２３年５月１７日朝刊掲載）