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[広島サミット5・19~21] 原爆伝える英訳本 洋書で新コーナー 広島市立中央図書館

 広島市で19日に始まる先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせ、中区の市立中央図書館は、原爆をテーマにした文学作品などの英訳本や洋書のコーナーを設けた。海外観光客に被爆地の記憶を伝える。

 3月に亡くなったノーベル文学賞作家大江健三郎さんのノンフィクション「ヒロシマ・ノート」や井伏鱒二の小説「黒い雨」、栗原貞子の詩歌集「黒い卵」など約100冊を集めた。被爆体験記や被爆直後の街を捉えた写真集、原爆資料館の初代館長だった故長岡省吾さんの著書もある。

 3階の広島資料室の一角で30日まで。企画した司書の土井しのぶさんは、図書館が原爆慰霊碑と原爆ドームを結ぶ「平和の軸線」の延長線上近くにあることから「訪れやすい場所。ページをめくって被爆地への理解を深めてほしい」と話している。

 2階では気候変動やジェンダー平等など、サミットで話し合われてきたテーマに関する本や広島の歴史を伝える書籍のコーナーもある。(栾暁雨)

(2023年5月17日朝刊掲載)

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