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海外メディア 取材続々 被爆者「核兵器反対 世界に発信」

 19日に開幕する広島市での先進7カ国首脳会議(G7サミット)に先立ち、海外メディアが現地入りし、被爆者の取材を始めている。国内の市民団体も記者会見を開き、核兵器廃絶への願いを世界に発信してもらおうと期待している。 (宮野史康)

 「核兵器はある以上使われる。なくすために運動をしている」。広島市中区の平和記念公園で16日、広島県被団協の箕牧(みまき)智之理事長(81)が取材に応じていた。熱心に話を聞いたのは、英BBC放送のテッサ・ウォン記者(39)。22日まで広島に滞在するという。

 ウォン記者は「サミットに合わせて被爆者の話を伝える。ウクライナ侵攻で軍事力強化に傾く世界や日本の現状をどう受け止めているか関心がある」と話す。箕牧理事長によると、他にもロイター通信の取材を受け、18日には台湾のテレビ局にも対応する予定だ。

 17日夜には、核兵器廃絶日本NGO連絡会が中区でメディア向けの記者会見を開き、もう一つの県被団協の佐久間邦彦理事長(78)も出席した。これまでにオランダと香港の2機関から取材を受けたと言い、「被爆体験を通じ原爆の非人道性を伝えた。核兵器と戦争に反対する思いを世界に発信したい」と話した。

(2023年5月18日朝刊掲載)

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