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戦争終結 方策示して 広島 市民がメッセージ議論

 先進7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、開催地の広島市民たちが世界へ発信するメッセージを考えるイベントが17日、中区であった。被爆地での開催の意義を再確認し、戦争をやめて核兵器廃絶に向けた方策を各国首脳に示すよう求めた。

 パネル討論には、核兵器廃絶を目指す活動をしてきた5人が登壇した。元広島市長の平岡敬さんは、広島選出の岸田文雄首相に戦争をしてはいけないという思いが見えないと指摘。「一貫して戦争や核抑止を否定してきたヒロシマの立場を各国に伝え、核なき世界に向けた具体策を示すべきだ」と訴えた。

 核兵器廃絶をめざすヒロシマの会(HANWA)の森滝春子さんは「核被害に国境はない」と強調。ロシアによるウクライナ侵攻が核戦争の危機を生んでいるとし「軍事支援ではなく、戦争を一刻も早く止める方策を議題に挙げてほしい」と求めた。

 イベントは司会も務めたジャーナリストの金平茂紀さんたちの呼びかけで、市民有志の実行委員会が主催した。約200人が参加し、オンライン配信もあった。(伊藤友一)

(2023年5月18日朝刊掲載)

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