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鎮魂の心ともす 広島のNPOなど 東日本大震災3年

 東日本大震災の犠牲者を追悼し、被災地の復興を願う集いが11日夜、広島市中区の原爆ドームの対岸であった。同市のNPO法人や市民団体でつくる実行委員会などが企画し、約500人が参加。ろうそくの炎で描き出された「3・11」の文字を見つめ、祈りを重ねた。

 午後5時半、参加者はグラスに入ったろうそく(直径6センチ、高さ7センチ)500個に次々と火をともした。「心をひとつに」「笑顔が戻りますように」…。市内の小学生や市民グループのメンバーたちがグラスの覆いに書いた文字が浮かび上がり、やがて、炎が3・11の文字を織りなした。周囲に花が描かれた311本の傘を並べ、全員で手をつないで黙とうした。

 被災地から広島に移り住んだ家族らの姿もあった。福島県いわき市から東広島市に移住している、同市の嘱託職員大見幸子さん(32)は3人の娘と参加し、「生き延びられただけで奇跡。とにかく生活することに必死だった。震災や犠牲者のことを忘れてはいけないという気持ちが日に日に強くなっています」と涙ながらに3年間を振り返った。(有岡英俊)

(2014年3月12日朝刊掲載)

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