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脱炭素 取り組みPR 広島で自工会 EVなど35台展示

 日本自動車工業会(自工会)は18日、先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせて開く、自動車の脱炭素に向けた展示会(19~21日)の会場を報道陣に公開した。広島市中区のひろしまゲートパーク内に、電気自動車(EV)や電動バイク、水素で走る燃料電池車(FCV)など約35台を展示。脱炭素への取り組みを国内外にアピールする。

 会場を七つのゾーンに分ける。EVはマツダのMX―30や軽自動車タイプなどが並ぶ。中国電力など3社は、屋根の表と裏の両面に太陽光パネルを並べ、地面からの照り返しでも発電してEVの充電に使う車庫状のシステムを設置する。

 バッテリーを交換し、すぐに走り出せる電動バイク向けのサービスや、走行時に水しか出さないFCVトラックもある。運転の楽しさと脱炭素の両立をうたうゾーンには、バイオディーゼル燃料を使うマツダのレース車両を置いた。

 自工会は、2050年に二酸化炭素(CO₂)排出を実質ゼロにする目標に向け、EV以外にも多様な選択肢が必要だと主張する。

 オンラインでの記者会見で、理事を務めるマツダの丸本明社長は「さまざまな商品、技術を見て多様な選択肢が日本の自動車産業の強みだと再認識した」と強調。豊田章男会長(トヨタ自動車会長)は東洋工業(現マツダ)が原爆投下4カ月後に三輪トラックの生産を再開し、復興を支えたと紹介。「車は社会、地球と密接につながっている。豊かな地球への思いはカーボンニュートラルの取り組みにつながる」と述べた。(桑田勇樹)

(2023年5月19日朝刊掲載)

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