×

ニュース

ヒロシマ過去・未来 若手のまなざし 広島でアート展 広島サミットきょう開幕

 19日開幕する先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせ、原爆や平和をテーマとしたアート展が、広島市中区のそごう広島店で開かれている。国内外の若手作家4人が、ヒロシマの過去と未来を見つめ直す。

 「Take it Home」展。同店本館2階の一角に計12点を展示する。廿日市市出身でキュレーターとしても活動する半田颯哉さんが企画した。手製のデジタル時計を用いた半田さんのシリーズは、原爆投下時刻から現在までの経過時間を示す。「核が廃絶されるまで広島の戦後は終わらない」と思いを込める。

 コンゴ在住のシクステ・カキンダさんは映像作品。原爆投下までの流れをアニメーションで「逆再生」し、米国の原爆開発にコンゴ産のウランが使われた歴史を浮かび上がらせる。プリンターを使ったインスタレーションを展開したのは、日本被団協の代表委員だった故伊東壮さんを祖父にもつ伊東慧さん。「次の犠牲者は誰」などと書いた英文が定期的に印刷される。

 世界初の核実験を題材とした山本れいらさんの絵画作品なども並ぶ。展示は22日まで。(福田彩乃)

(2023年5月19日朝刊掲載)

年別アーカイブ