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広島サミットきょう開幕 メディアセンター始動 中区・県立総合体育館 国内外2000~3000人の拠点

 広島市での先進7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、政府は18日、中区の広島県立総合体育館に「国際メディアセンター」をオープンした。22日までの5日間で国内外の報道関係者2千~3千人が集まる見通し。広島県の特産品を紹介する展示もあり、地元の魅力を世界へ発信する拠点になる。(河野揚)

 午前10時に開場すると、列に並んでいた多くの記者やカメラマンが手荷物チェックを受けて次々と入った。約650席がある共用スペースなどで打ち合わせや事務作業をして準備を進めた。各国の首脳が集まるG7サミットでは現場での行動が制限されており、報道関係者はメディアセンターを拠点に取材や記事の配信をする。

 メディアセンター内には広島の魅力を伝える「広島情報センター」も設けた。県産の地酒やコメ、野菜などの食品のほか、熊野筆、仏壇、備後絣(がすり)などの工芸品が並べられている。事業者が広島のお好み焼きや県産の和牛、レモンをPRする時間もある。

 原爆の悲惨さに触れてもらうため、懐中時計や衣服の遺品、被爆前後と現在の広島のパノラマ写真などを展示したコーナーもある。パネルで広島市の復興の歩みや核兵器廃絶への取り組みも紹介している。

 広島情報センターを取材していた国営イタリア放送協会(RAI)のフランチェスコ・カシージョさん(51)は「広島の伝統工芸品や文化は素晴らしく、食べ物もとてもおいしい。サミットではウクライナ情勢の議論に注目したい」と話していた。

(2023年5月19日朝刊掲載)

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