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広島サミットきょう開幕 在韓被爆者ら「苦難知って」 尹大統領訪問合わせ来日

 先進7カ国首脳会議(G7サミット)の拡大会合に出席する韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の広島訪問を前に、在韓被爆者や2世の一行14人が18日に来日し、広島市役所で記者会見した。日本の植民地支配と原爆の惨禍に苦しんだ体験を訴え「核なき平和な世界」を求めた。

 現職大統領が初めて被爆地を訪れるのに合わせ、韓国人の原爆犠牲者の存在や援護の枠外に置かれた苦難の歴史を伝えようと来日した。会見では、1歳の時に広島で被爆した韓国原爆被害者協会の鄭源述(チョン・ウォンスル)会長が「私たちは大変な道のりを生きてきた」と強調。別のメンバーは、涙ながらに被爆後の苦しみを吐露した。

 尹大統領は、岸田文雄首相と共に平和記念公園(中区)内の韓国人原爆犠牲者慰霊碑も訪れる。鄭会長は「感激している」とした上で「(大統領に)核被害で苦しんでいる日本や韓国の原爆被害者を見てほしい」と求めた。一行は20日、もう一つの被爆地長崎も訪問する予定。(小林可奈)

(2023年5月19日朝刊掲載)

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