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ドーム・慰霊碑・資料館 一直線 原爆「軸線」動画で紹介 広島市 設計の思い伝える

 先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせ、広島市は平和記念公園(中区)内の原爆資料館と原爆慰霊碑、原爆ドームを南北に結ぶ「軸線」を紹介する動画を制作した。インターネット上で無料配信し、国内外のメディアに建築家・故丹下健三氏が公園の設計に込めた思いを伝える。

 約9分間の動画では原爆資料館から慰霊碑へ進むと、碑のアーチ越しに原爆ドームを眺められる配置について、ナレーターが公園内を歩きながら紹介。この軸線上の眺めを守るために「市はドームの背景に建物が見えない景観を目指している」として、新たな建物の高さを規制する取り組みを説明している。

 15日から動画投稿サイト「ユーチューブ」で日本語と英語の字幕付きで公開。今後、フランス語と中国語、韓国語版も予定する。制作費は約500万円。市都市計画課は「サミットを機に多くの人に広島を象徴する景観とそれを次世代に引き継ぐ取り組みを知ってほしい」としている。(和多正憲)

(2023年5月19日朝刊掲載)

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