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豪首相が原爆ドーム見学 「核なき世界へ全力」

 オーストラリアのアルバニージー首相は19日、広島市中区の平和記念公園を初めて訪れ、原爆ドームを見学した。現職首相の広島訪問は2008年以来、15年ぶり2回目。

 アルバニージー首相はドーム前で松井一実市長たちの出迎えを受けた。被爆前はにぎわう中心街だったドーム周辺のパノラマ写真などを見ながら松井市長の説明に耳を傾け、何度もうなずきながらドームを一周。14分かけて見学した。

 終了後、報道陣に見学の様子を説明した松井市長たちによると、首相は被爆の前のにぎやかな街の姿を想像し胸を打たれた様子だったという。松井市長は「原爆を使った結果を知り、核兵器を使うべきではないと考えてもらうきっかけづくりをしている。思いはしっかり届いた」と話した。首相は見学後、ツイッターに「オーストラリアは核兵器のない世界の実現に全力を注いでいる」と投稿した。

 市によると、訪問は首相の希望で実現した。21日に再び公園を訪れ、原爆慰霊碑に献花し、原爆資料館を見学する見通しという。(宮野史康)

(2023年5月20日朝刊掲載)

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