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広島市内で抗議デモ相次ぐ G7サミット

 先進7カ国首脳会議(G7サミット)初日の19日、開催地の広島市内でデモが相次いで繰り広げられた。サミットへの抗議に加え、参加国にミャンマーの民主化へ支援を求める声も上がった。

 市内に拠点を置く市民団体「8・6ヒロシマ大行動実行委員会」主催のデモには計約350人が参加した。「ウクライナ戦争をあおるサミットの開催反対」などと訴え、市中心部を巡った。その後、18日にデモ参加者が公務執行妨害容疑で現行犯逮捕されたことを受け、中区の広島中央署前で「仲間を返せ」などと拡声器で声を張っていた。

 中区では、在日ミャンマー人たち約80人が「助けてください」などと声を上げ、サミット参加国に母国の民主化に向けた支援を求めた。軍による無差別空爆で母と弟を亡くしたエイ・ミー・ミイさん(28)=名古屋市=は「各国の首脳にミャンマーの現状に目を向けてもらい、軍が自国民の命を奪う現状を変えたい」と涙を浮かべて語った。

 市内では夕方までに少なくとも7回の街頭デモが実施された。市民団体などの街頭集会も各地であり「多くの被爆者の声を聞いてほしい」などの訴えがあった。(川村正治)

(2023年5月20日朝刊掲載)

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