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NPDI外相会合に米国務次官 広島で来月 核保有国から初参加

 岸田文雄外相(広島1区)は14日の記者会見で、来月11、12の両日に広島市で開かれる非核保有12カ国の軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)外相会合に、米国のガテマラー国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)がゲスト参加すると発表した。今回8回目のNPDI外相会合で、核保有国が参加するのは初めて。被爆地から核軍縮の議論に弾みをつけたい日本の要請に応じた。

 議長を務める予定の岸田氏は「核兵器のない世界を目指すオバマ米大統領の来日も控えており、米国の参加は有益だ」と歓迎。2015年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けて「成果をぜひ挙げたい」と意欲を示した。

 ガテマラー氏は12日午前の外相会合に続くワーキングランチに加わる。オバマ米大統領の考えや立場を説明した上で、NPDIメンバー国と現実的かつ実践的な核軍縮・不拡散について意見交換する。

 ワーキングランチには、包括的核実験禁止条約(CTBT)発効促進会議の議長国インドネシアのマルティ外相、4月に米ニューヨークであるNPT再検討会議第3回準備委員会のモレイ議長もゲスト参加する。

 岸田氏は、外相会合に併せて「ユース非核交流プログラム」(仮称)を行うことも発表した。広島市在住のユース非核特使をはじめ、メンバー国の10代が被爆者の証言を聞き、核問題を話し合う。各国の外相に思いを直接伝える場も設けられる。

 また外務省は14日、NPDI外相会合の特設サイトを開設した。同省ホームページからアクセスできる。(藤村潤平)

(2014年3月15日朝刊掲載)

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