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被曝患者の受け入れ学ぶ 広島大病院、中国労災病院で除染訓練

 広島大病院(広島市南区)は14日、広島県呉市の中国労災病院で、放射線被曝(ひばく)患者を受け入れる除染訓練をした。広島県で被曝医療に取り組める態勢を整えるため。

 福島第1原発事故後に現地入りした広島大病院の谷川攻一教授のほか、看護師や診療放射線技師たち5人が講師を務めた。

 原発施設ではしごから落下、けがをして傷口に放射性物質が付着した男性を受け入れるという想定。労災病院の医師や看護師7人が防護服を身につけ、傷口を洗浄し処置を施した。ほかの医師や看護師たち約70人も訓練を見学。谷川教授は「放射性物質が拡散しないように」と注意を促していた。

 広島大は労災病院を含む広島市や呉市の6病院と緊急被曝医療業務に関する協力協定を締結し、労災病院を除く5病院では既に訓練を実施した。労災病院の中川五男救急部長(58)は「放射線の事故が起きた時に対応できる能力を身につけたい」と話していた。(柳本真宏)

(2014年3月15日朝刊掲載)

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