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「先制不使用 約束を」 国連事務総長 核保有国に要求 広島サミット

 先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせて広島市内を訪れた国連のグテレス事務総長は21日、中区で記者会見し、相手よりも先に核を使わない「核の先制不使用」を約束するよう核兵器保有国に求めた。「軍縮が完全に止まってしまったのが心配だ」と、核軍縮の停滞に懸念も示した。

 グテレス氏は昨年8月6日に市内での平和記念式典であいさつし、核兵器廃絶への具体策として核の先制不使用の約束を保有国に求めていた。ただ、19日に発表された核軍縮に関するG7首脳の「広島ビジョン」には盛り込まれなかった。

 グテレス氏はこの日の会見で、広島ビジョンへの直接のコメントはしないとした上で「新たな軍備競争まで起きている。核軍縮の議論を再開することが、絶対に必要だ」と強調。「核兵器保有国は、核の先制使用をしないと約束することが不可欠だ」と訴えた。

 グテレス氏はこの日、岸田文雄首相と会談。核軍縮分野で連携を一層緊密にしたいとの意向を伝えた。(編集委員・水川恭輔)

(2023年5月22日朝刊掲載)

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