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松井市長「碑文の思いを心に」 湯崎知事と出迎え にじむ手応え

 先進7カ国首脳会議(G7サミット)が閉幕した21日、平和記念公園(広島市中区)を訪れたウクライナのゼレンスキー大統領を、松井一実市長と広島県の湯崎英彦知事が出迎えた。松井市長は「被爆の実相や慰霊碑の碑文に込められた思いをしっかりと心に刻んでいただいた」と手応えをにじませた。

 2人は市役所で報道陣の取材に応じた。ゼレンスキー氏とは原爆資料館東館1階で面会。館内の視察には同行せず、外務省の職員らがついたという。松井市長はゼレンスキー氏の様子に触れ「平和と希望の象徴である広島に来て、天国と地獄のような差を感じたのでは」と振り返った。湯崎知事は廃虚から復興した広島の街の歴史を伝え「メッセージの意味を理解してもらえたと思う」と期待した。

 松井市長は3日間のサミットを総括し「各国首脳たちを広島に迎え、核兵器のない平和な世界を望むという気持ちが通じた」と強調。湯崎知事は「首脳らが資料館を見学し、被爆者と対話したことに意義があり、心に変化が生じた」とし、今後の取り組みに期待した。(野平慧一、平田智士)

(2023年5月22日朝刊掲載)

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