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[広島サミットを終えて] 3日間 人出3割減 1週間前と5地点比較 宮島は6割減

 広島市で先進7カ国首脳会議(G7サミット)が開かれた19~21日の3日間、市中心部や宮島(廿日市市)の計5地点の人出が前週と比べて平均で31・0%減ったことが22日、分かった。大規模な交通規制や平和記念公園(中区)などへの立ち入り制限が影響したとみられる。(下高充生)

 IT企業クロスロケーションズ(東京)がスマートフォンアプリ利用者から得た匿名の位置情報を基に、中国新聞が分析した。JR広島駅(南区)▽新天地公園(中区)▽広島電鉄本通電停(同)▽原爆資料館(同)▽宮島の厳島神社―のそれぞれ半径約500メートル以内を訪れた人数の推計値を、1週間前の12~14日と比較した。

 地点別にみると、減少幅が最も大きかったのは厳島神社一帯で62・2%減。20日午後2時まで、観光客などの入島が制限されたのが響いた。広島市内では原爆資料館一帯が35・5%減。市は期間中、平和記念公園への立ち入りを制限し、資料館も休館した。

 繁華街の新天地公園、本通電停一帯はともに33・2%減。交通規制で従業員の出勤や食材調達が難しくなるとみて、飲食店などが相次いで休業したことが影響した可能性がある。広島駅一帯は23・3%減った。

 5地点の人出は、1カ月前の同じ曜日の4月21~23日と比較しても、38・0%減となった。

(2023年5月23日朝刊掲載)

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